2011年5月6日金曜日

ジェイクをさがして

ジェイクをさがして チャイナ・ミエヴィル ISBN4150117624 ハヤカワ文庫SF

短編集。SFではあるのだがあんまりサイエンスではない。ホラー風味。ほとんどの話がロンドンを舞台にしていて、なにかへんなことが起こり、解決しないまま尻切れで終わる。鏡の世界からの侵略を描く「鏡」はローカス賞を受賞している。妙な余韻をのこす作品ばかりで読後感があんまりよろしくない。

<バス=ラグ>シリーズというスチームパンクの長編シリーズがあるらしい。機会があれば読んでみたい。それにしてもここのところ英国のSF作家が多くないか?米国作家があんまり元気がないような。

ジェイクをさがして (ハヤカワ文庫SF)
チャイナ ミエヴィル
早川書房
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2011年5月3日火曜日

絶対損をしない!!賢い生命保険の選び方

絶対損をしない!!賢い生命保険の選び方 成田青央 ISBN4901337718 総和社

どうして、あんなに複雑なのかとおもってちょっと調べてみた。 でもぜんぜんわからんなあ。。。

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総和社
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月は幽咽のデバイス

森 博嗣 ISBN4062736985 講談社文庫

Vシリーズ3弾。瀬在丸紅子が招かれた狼男が出ると噂の豪邸のパーティ、隣室の密室防音オーディオルームで女性が惨殺される。

建物にトリックなんて、調べればすぐに分かってしまうと思うんだがな。

タイトルの「月」は最後の最後にネタバレが。あんまりストーリーに関係ない。

月は幽咽のデバイス (講談社文庫)
森 博嗣
講談社
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2011年4月30日土曜日

クマムシ?!―小さな怪物

クマムシ?!―小さな怪物 鈴木 忠 ISBN4000074628 岩波 科学ライブラリー

苔などの中にいる1ミリに満たない緩歩動物クマムシ。4対の足で歩く様はたしかに熊をおもわせ、かわいらしい。 ゆっくり乾燥させると手足を縮めた樽型に乾き、代謝が停止して、高圧、高温、低温、真空にも耐えるという。

本書は、国内の第一人者がまとめた入門書。わかったのは、なにもわかっていないんだな、ということ。クマムシは独立した門を構成するらしいのだが、生態も、どこにどのくらいの種類がいるのかもまた区分かっていない。

樽型形態のサバイバル力はすごいけど、蘇生した個体は、樽型前の個体と記憶などの点で連続性があるのだろうか。実はなにもかも忘れてたりして。

このシリーズ、軽くて読みやすくてよい。字もでかいし。ターゲットは中高年か?

クマムシ?!―小さな怪物 (岩波 科学ライブラリー)
鈴木 忠
岩波書店
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星の舞台からみてる

星の舞台からみてる 木本 雅彦 ISBN4150309981 ハヤカワ文庫JA

ほとんどの人が、バディとよぶエージェントシステムとネットワークを使って生活している近未来。死後の後始末全般を請け負うHCC社に務める主人公香南は、HCC社の設立メンバにして伝説的なハッカー野上の死の処理を任され、野上の人生をたどることになるが、親会社からの妨害、謎の高校生の乱入、死んだはずの野上からのメイルなどなどにより難航する。一方香南のエージェント「カナ」は野上のエージェント「ボク」とコンタクト、「ボク」は得体のしれない新たなエージェントを育て始める。

代理人としてのエージェントは好きなんだが、モバイルエージェントのエージェントはちょっとなあ。。 「トップをねらえ!」の「オカエリナサヰ」ネタがうれしい。

作者は仕事でお世話になっている某社の現役SE。ということで、近未来といわず現行のテクノロジーの話がたくさんでてきて面白いというか、夢がないというか。夭逝したネットワーク系ハッカーというとitojun氏を思い出す。

星の舞台からみてる (ハヤカワ文庫 JA キ 7-1) (ハヤカワ文庫JA)
木本 雅彦
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2011年4月27日水曜日

人形式モナリザ Shape of Things Human

人形式モナリザ Shape of Things Human 森 博嗣 ISBN4062735857 講談社文庫

瀬在丸紅子、保呂草潤平、小鳥遊練無、香具山紫子が活躍するVシリーズの2作目。練無がバイトに行った高原の別荘地の乙女文楽の博物館で、長老にあたる老婆が刺殺される。たまたま訪れていた紅子の元夫林警部とその愛人祖父江らが捜査にあたるが、さらに別の毒殺事件と傷害事件が。。。

人形モナリザの話は、まあそうかな、という感じのはなし。最初の刺殺のトリックは伏線どおりでなかなか好ましい。Vシリーズはつまみ読みして筋が全然わからないので、頭のほうから読んでないのを補っていく所存。ちょっと登場人物がわかったぞ。

人形式モナリザ Shape of Things Human (講談社文庫)
森 博嗣
講談社
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有限と微小のパン

有限と微小のパン 森 博嗣 ISBN4062732947 講談社文庫

S&Mシリーズの最終作。1作目「すべてがFになる」のサブタイトルが「The Perfect Insider」であったのに対して、こちらには「The Perfect Outsider」というサブタイトルがついている。

萌絵と二人の友人は、萌絵の幼少時の許嫁にして、ナノクラフト社の社長塙の招待に応じて、 ナノクラフトが本社を置く長崎のユーロランドなるテーマパークを訪れ、 不可解な殺人事件に巻き込まれる。ナノクラフト社は、真賀田 四季と協力関係にあった。

Virtual Reality や Augmented Reality 的な話が出てきておもしろい。1998年当時は 相当斬新だったんじゃないだろうか。トリックはトリックと言うほどのものでもない感じ。反則気味。

一般人モードの四季が描写されているのは初めてかも。 随分古い作品のような気がしていたのだけど、「綾波レイ」が言及されている。 よく考えるとエヴァンゲリオンは1995年だから、1998年にでたこの話よりも古いのか。。

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森 博嗣
講談社
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