2017年5月20日土曜日

猟師の肉は腐らない

猟師の肉は腐らない 小泉 武夫 ISBN4101259461 新潮文庫

「味覚人飛行物体」を自称する小泉武夫が、茨城と栃木と福島にまたがる八溝山中に住む 山人「義っしゃん」を訪ね、山人の生活を書き記したもの。 夏と冬の訪問が書かれているが、 夏にはヤマカガシに噛まれ、アシナガバチに刺され、冬には 犬のクマが 手負いのイノシシにやられて重症を負うなど、波乱万丈である。

前も同じ著者の本で気になったのだが、この人は、幼虫と蛹を区別していないような。 カブトムシの蛹を食べたという部分は描写をみると幼虫のようだし、 中国で食べたという「セミの蛹」に至っては、不完全変態のセミには蛹という段階がそもそもない。 クサギカメムシのウジ状の幼虫を食べた、というはなしもあるが、カメムシも不完全変態なので、 ウジ状の幼虫という段階はない。なにか別の虫だったんじゃないかという気がする。 これだけ博覧強記なのに、虫まわりだけいい加減というの不思議な話だ。

猟師の肉は腐らない (新潮文庫)
小泉 武夫
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2017年5月12日金曜日

灰色の砦 建築探偵桜井京介の事件簿

灰色の砦 建築探偵桜井京介の事件簿 篠田 真由美 ISBN4062735407 講談社文庫

建築探偵シリーズというものらしい。図書館に並んでいる中から、発行年月日が一番若そうなものを チョイスしたのだが、たぶん4作目。なのだけど時系列的には、シリーズの舞台よりも数年前ということで、 主人公のワトソン君と桜井京介の最初の出会いと事件が描かれている。時期は1988年から89年にかけて、 ということが小説内の記述から非常に正確にわかる。

主人公は、早稲田の学生。アパートが地上げにあい、偶然転がり込んだ下宿で事件に巻き込まれる。 まず、住人の一人が後頭部を打って死亡。さらに、住人の一人である大学教授の秘書が 殺害される。

教授はライトと縁があり、ライトに関するさまざまなうんちくが繰り広げられる。 なかなか面白いが、他の作品にはまた別の建築家が出てくるんだろうか?そんなにたくさん 誰でも知っている建築家がいるとも思えないのですぐネタ切れ思想だが。。

灰色の砦 建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社文庫)
篠田 真由美
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2017年4月30日日曜日

贋作『坊っちゃん』殺人事件

贋作『坊っちゃん』殺人事件 柳 広司 ISBN4043829051 角川文庫

松山での騒動から3年後。東京で山嵐と再開した「坊っちゃん」は、赤シャツがあの事件の直後に 自殺したことを知らされ、山嵐とともに再度松山を訪れ、3年前の事件の背後の事情を 知らされる。

原作をうまく換骨奪胎していて面白い。他の作品も読んでみよう。

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2017年4月26日水曜日

漱石先生の事件簿 猫の巻

漱石先生の事件簿 猫の巻 柳 広司 ISBN4043829043 角川文庫

「吾輩は猫である」を、先生の書生の立場から描き、こまごまとした謎解きに仕立てた作品。 原作をもう一度読まないとよくわからないのかも。。 原作の最後の部分がすっきりした解決になってて嬉しい。

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掟上今日子の備忘録

掟上今日子の備忘録

寝ると記憶を失ってしまう少女探偵と、それを受け入れて思い続ける運の悪い男、隠舘厄介くんのお話。 西尾維新のラノベ原作のTVシリーズ。 170cm近い新垣結衣がちゃんと小さく見えるのは、岡田将生も180cmあるおかげか。 煽りを食らって、「ぬるくん」のジャニーズの子がすごく小さく見えて気の毒。 かなり頑張って作っていて、完成度も高いと思うのだけど、あんまり話題にならなかったのは なんでなんだ。

掟上今日子の備忘録 DVD-BOX
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2017年4月23日日曜日

究極のSF―13の解答

究極のSF―13の解答 Edward L. Ferman , Bary N. Malzberg 編 ISBN4488661017 創元SF文庫

原著は1974年刊。当時一流のSF作家に、その作家が得意なジャンルのお題を与えて短編を書かせ、 アンソロジーにするという趣向。 企画は面白いけど、必ずしも傑作が集まっている感じでもない。 いくら得意ジャンルとはいえ、注文通りに良いものがかけるわけではないということか。

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人工知能は敵か味方か

人工知能は敵か味方か ジョン・マルコフ ISBN4822251411 日経BP社

AI(人工知能)とIA(Intelligence Augmentation:知能強化)を対置して議論している。 価値判断をどこまで計算機に任せるか、という点がちがうということなのだろう。 結論としては、個々の研究者が意識してIAに寄せていくべき、という議論。

しかし、論旨の取りにくい本だ。。さまざまなエピソードが紹介されていて それらはそれぞれ面白いのだけど、全体として何が言いたいのか、整理されていない。 主題が難しいということなのかもしれないけど。。

人工知能は敵か味方か
ジョン・マルコフ
日経BP社
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