魔法使いと最後の事件

魔法使いと最後の事件 東川 篤哉 ISBN 4163911308 文藝春秋

魔法使いが微妙に事件解決を助けてくれる短編シリーズの4巻目。前巻のラストで姿を消してしまい、どうなったのかと思ったら、何事もなかったかのように帰ってきている。しかも結婚している。相変わらずゆるい。ゆるいのはいいんだけど、推理小説としての枠組みまで外れてきているかんじなのはちょっと残念かな。

ハッピーアワーは終わらない: かがやき荘西荻探偵局

ハッピーアワーは終わらない: かがやき荘西荻探偵局 東川篤哉(著) ISBN 4103503823 新潮社

アラサー女性三人が、家賃のかわりに大家からの依頼に応じて探偵作業を行うシリーズ短編集。 2作目かな?1作目は、「かがやき荘アラサー探偵局」というタイトルだったのだけど、文庫化されるときに「かがやき荘西荻探偵局」に 改題されたらしい。ポリコレかな?

相変わらずぬるいのりでそれはそれでいいんだけど、人はきっちり死ぬのがなあ。。 絵面的には面白くなりそうだから、テレビドラマ化するといいかも。

遺伝子―親密なる人類史(上)(下) (ハヤカワ文庫NF)

遺伝子―親密なる人類史(上)(下) (ハヤカワ文庫NF) シッダールタ・ムカジー(著), 仲野 徹(監修), 田中 文(翻訳) ISBN 4150505713, 4150505721 早川書房

遺伝子に関して現在わかっていることを概観し、そのimplicationを包括的に議論。 科学的な観点よりは、この技術が変えていく社会に焦点がある。

国家はなぜ衰退するのか(上)(下):権力・繁栄・貧困の起源

国家はなぜ衰退するのか(上)(下):権力・繁栄・貧困の起源 ダロン アセモグル(著), ジェイムズ A ロビンソン(著), 稲葉振一郎(解説)(その他), 鬼澤 忍(翻訳) 4152093854, 4152093846 早川書房

ジャレド・ダイアモンドの「銃・鉄・病原菌」は、文明の繁栄はその土地で得られる自然資源に大きく左右される、という主張だったが、本書はそれとは逆に、長期的な繁栄には収奪的な政治制度ではなく包括的な政治制度が必要であると、多彩な例をあげて説く。 中国の収奪的な政治制度下での繁栄は長期的には持続可能ではない、ということになるが、さて今後どうなるのか。。 日本の官僚組織による企業の支配も結構収奪的になってきているけど、これもかなり不安である。