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2024年12月30日月曜日

「NHKから国民を守る党」とは何だったのか?

「NHKから国民を守る党」とは何だったのか? 選挙ウォッチャーちだい(著) 4794811977 新評論

兵庫県知事選挙の2馬力選挙で再び話題になった立花を継続的にウォッチしてきたちだい氏による本。 2021年に書かれており、この時点ですでに過去の話になりつつあったはずなのだが、残念ながらそうではなかった。。。 このあとも政治家女子48とかいろいろあったので、そのあたりも別の本にまとめてほしい。

しかし本当に純粋な害悪だな。はやく逮捕されてほしい。

4794811977

2022年11月19日土曜日

ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔 小泉 悠(著) ISBN 4569851851 PHP研究所

ウクライナ侵攻後テレビに出ずっぱりの小泉悠氏によるロシア紹介本。ウクライナ侵攻以前から準備されていたものが、侵攻後の5月に発売されている。

小泉氏は、twitterでだいぶ前からフォローしていた。奥様もロシアの方だし、ロシア好きなのだろうに今後はロシアに行けないだろう、というのが気の毒だ。。

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2022年4月26日火曜日

ルポ トランプ王国2: ラストベルト再訪

ルポ トランプ王国2: ラストベルト再訪 (岩波新書) 隆一, 金成(著) 4004317932 岩波書店

大統領選のさなかの2015-2016年にラストベルトに生きる庶民にインタビューした前作に対して、トランプが大統領になった2年後の2017-2019年に行われたロードインタビュー。2021年年初の大混乱のあと、どう考えているのか知りたいので、同じ企画をまたやってくれないだろうか。

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2022年4月11日月曜日

おもちゃ 河井案里との対話

おもちゃ 河井案里との対話 常井 健一(著) ISBN 4163914706 文藝春秋

河井杏里のインタビュー録。河井杏里自身も自己顕示欲が強く、ちょっと普通の人ではない感じだが、ちらちらでてくる河井克行とその家族の異常性がすごい。そっちを深堀りした本もほしいなあ。

4163914706

ロシアはどこに行くのか─タンデム型デモクラシーの限界

ロシアはどこに行くのか─タンデム型デモクラシーの限界 (講談社現代新書) 中村 逸郎(著) ISBN 4062879689 講談社

YouTubeでよく見かけるちょっと面白い筑波大学のロシア専門家、中村先生の2008年の本。 プーチンが2期の大統領を務めた後、メドヴェージェフを大統領に立てて首相になり、 ジョージア(当時はグルジア)に攻め込んで4日で停戦した時点のはなし。

タンデム型、というのは、メドヴェージェフとプーチンの2頭立て状態を意味する。 この時点では、2期大統領をやったらその後返り咲くことはできない、という前提なので、 比較的自由主義的な観点を持つメドヴェージェフとプーチンの関係がどうなるのか、という 観点で書かれている。実際には、プーチンは全く権力を手放さなかった上、 どさくさに紛れて憲法書き換えて大統領に返り咲いてしまうわけだが。。

しかし、14年前の時点ですでに明らかにヤバい、半分失敗国家みたいな状態になってる。 放置したのはまずかったなあ。後知恵では、ジョージアのときにもっとちゃんと制裁しておけば 勘違いしなかったのかもしれない。

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2021年6月20日日曜日

国家はなぜ衰退するのか(上)(下):権力・繁栄・貧困の起源

国家はなぜ衰退するのか(上)(下):権力・繁栄・貧困の起源 ダロン アセモグル(著), ジェイムズ A ロビンソン(著), 稲葉振一郎(解説)(その他), 鬼澤 忍(翻訳) 4152093854, 4152093846 早川書房

ジャレド・ダイアモンドの「銃・鉄・病原菌」は、文明の繁栄はその土地で得られる自然資源に大きく左右される、という主張だったが、本書はそれとは逆に、長期的な繁栄には収奪的な政治制度ではなく包括的な政治制度が必要であると、多彩な例をあげて説く。 中国の収奪的な政治制度下での繁栄は長期的には持続可能ではない、ということになるが、さて今後どうなるのか。。 日本の官僚組織による企業の支配も結構収奪的になってきているけど、これもかなり不安である。

4152093846 4152093854

2020年6月13日土曜日

グローバル資本主義VSアメリカ人

グローバル資本主義VSアメリカ人 篠原匡 ISBN 4296105485 日経BP

トランプ就任以降の雑誌連載のルポをまとめたもの。 国境を私的に警備する人から始まるが、 野球の小さな独立リーグでプロへの夢を追う日本人の話もすごかった。 シリコンバレーのトレーラーハウスの話は聞いていたがめちゃめちゃな話だ。 日本人の感覚でいうと土地はいくらでもあるように見えるので、 安価な公共アパートコンプレックスをいくつか立てれば解決しそうなんだが、 それはそれでまたさらなる混乱を呼ぶことになるのだろうな。

2019年8月31日土曜日

ルポ トランプ王国――もう一つのアメリカを行く

ルポ トランプ王国――もう一つのアメリカを行く 金成 隆一 ISBN4004316448 岩波新書

トランプが大統領選の泡沫候補だった時期から、いわゆるRustbeltに通って、現地の人々の声を拾ったルポ。 なぜトランプが勝ったのかはなんとなく理解できた気がする。 日本も相当やばい状態になっているような気がして、一部のいわゆるネトウヨと重なる部分もある。 でも、それなら山本太郎支持になりそうなのに、なぜ安倍支持なのか、そちらの方はまったくわからないのだが。 サンダースじゃなくてトランプだったのはマッチョだったからだろうけど、そういうことなのかな。

ルポ トランプ王国――もう一つのアメリカを行く (岩波新書)
金成 隆一
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2019年3月9日土曜日

AIと憲法

AIと憲法 山本 龍彦 (編集) ISBN4532134854 日本経済新聞出版社

さまざまな観点から、AI(というかビッグデータ利活用だが)の法的な側面を検討した労作。

序章 AIと憲法問題
第1章 AIと個人の尊重、プライバシー
第2章 AIと自己決定原理
第3章 AIと経済秩序
第4章 AIと人格
第5章 AIと教育制度
第6章 AIと民主主義
第7章 AIと選挙制度
第8章 AIと裁判
第9章 AIと刑事法
いずれの章も現行法に基づいて精緻に議論されていて、われわれ素人が思いつくようなことはだいたい法的に整理できている ことがわかって安心した。 しかし、このような議論が政策に全く反映されていないように見えるのは一体どういうわけなのだろう。。。

AIと憲法
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日本経済新聞出版社
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2018年6月4日月曜日

アメリカ人が語る 日本人に隠しておけないアメリカの“崩壊"

アメリカ人が語る 日本人に隠しておけないアメリカの“崩壊" マックス・フォン・シュラー ISBN4802400411 ハート出版

作者は日本に長く在住している元海兵隊のドイツ系アメリカ人。 主張の内容は、アメリカはポリコレやグローバル化をを推し進める「ディープステート」と呼ばれる 特権階級に牛耳られているが、虐げられた低収入白人層には退役軍人も多く民兵を組織しており、 そのうち10万もの民兵が蜂起してアメリカは崩壊するだろう、というもの。 著者は基本的にトランプを支持しており、トランプになったことで崩壊はやや遅れたが、 それでもそのうち崩壊するだろう、とのこと。

行き過ぎたポリコレや、アファーマティブ・アクションは弊害が大きいのは理解できるが、 移民は独自の文化を捨てて単一文化になるべき、というような主張にはいくらなんでも無理があるだろう。

情報は基本インターネットで集めているだけのようなので、なんというか、お察しではある。

アメリカ人が語る 日本人に隠しておけないアメリカの“崩壊
マックス・フォン・シュラー
ハート出版 (2017-12-17)
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2017年9月5日火曜日

民意のつくられかた

民意のつくられかた 斎藤 貴男 ISBN4006032773 岩波現代文庫

「民意」がPR会社を通じて人為的に作られていると説く。 東京オリンピックなんて、全くまともな議論もなく誘致が決まってびっくりだったもんな。。

民意のつくられかた (岩波現代文庫)
斎藤 貴男
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2017年7月5日水曜日

失敗の本質―日本軍の組織論的研究

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 戸部 良一 寺本 義也 鎌田 伸一 杉之尾 孝生 村井 友秀 野中 郁次郎 ISBN4122018331 中公文庫

第2次世界大戦における日本軍の意思決定課程をひもとき、 「失敗」の理由をさぐる。評判に違わず、面白く、絶望的な気分になる本だった。

取り上げられているのは、戦略的なレベルではなく戦術的なレベル。そもそも戦略的に大失敗だった わけだが、そこから取り上げると話がすすまないからか。1章で6つの作戦について論述し、 2章3章で総合的に議論するという構成。6つの作戦は、ノモンハン、ミッドウェー、ガダルカナル、 インパール、レイテ海戦、沖縄戦。

中身に関してはすでにあちこちで議論されているのを読んでいるのでそれほど あらためて新しい知見はないが、指摘されている問題点が今も大企業や 霞が関の上の方でそのまま残っているようで絶望的な気分になる。

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)
戸部 良一 寺本 義也 鎌田 伸一 杉之尾 孝生 村井 友秀 野中 郁次郎
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2016年1月12日火曜日

イスラム国 テロリストが国家をつくる時

イスラム国 テロリストが国家をつくる時 ロレッタ・ナポリオーニ ISBN4163902112 文藝春秋

イスラム国に関するまとまった本。イスラム国と、従来のいわゆる武装組織の相違を議論している。 解説を池上彰が書いている。

彼らの目的は、イスラム版イスラエルの建国だ、と言うのは得心が行く。 しかし、カリフをいただき国土を持ついわゆる国家になってくれるのであれば、 他の国としては戦いやすいのではないか、という気もする。

イスラム国 テロリストが国家をつくる時
ロレッタ ナポリオーニ 池上 彰
文藝春秋
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2015年12月31日木曜日

安心のファシズム―支配されたがる人びと

安心のファシズム―支配されたがる人びと 斎藤 貴男 ISBN4004308976 岩波新書

2004年の本。イラク人質事件で「自己責任」論が噴出したころ。 あれから11年経ち、特に今年一年で、随分遠くまで来てしまったような気がする。 今後世界は、日本はどうなっていくんだろうか。

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2015年8月9日日曜日

創られた伝統

創られた伝統 エリック・ホブズボウム, テレンス・レンジャー 編集 ISBN4314005726 紀伊國屋書店

古くからあると思われている「伝統的」なものが、実は比較的近代に意図的に形成されたものであることを 論証した論文集。 たとえば、スコットランドといえば、バグパイプとキルトだが、実はスコットランドはアイルランド文化圏で このような「伝統」は19世紀になって、商業的な理由で創りだされたのだそうだ。

この他に、ウェールズの伝統行事、英王室の儀礼、ビクトリア朝時代のインド、植民地下アフリカ、 19世紀末から20世紀初頭におけるヨーロッパが俎上に挙げられている。

うまくやると簡単に「伝統」を作ることができるのは、 「江戸しぐさ」や「恵方巻き」からも明らか。 「大喪の礼」だってどこまで伝統的なのやら。。江戸期にできていたとは とても思えないし。。

創られた伝統 (文化人類学叢書)

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2015年1月27日火曜日

自爆する若者たち―人口学が警告する驚愕の未来

自爆する若者たち―人口学が警告する驚愕の未来 グナル・ハインゾーン ISBN4106036274 新潮選書

戦闘可能な若年成人男子の層が拡大した状態をユース・バルジといい、このユース・バルジが 移住や侵略、クーデターによる内戦の主たる原因であると説く。 ここで重要なのは単に過大な人口によってこれらの自体が発生するのではなく、 社会的なポストの不足によって引き起こされるという点。 したがって、人口密度という意味ではそれほど高くない状況でも起こるし、 主体は食い詰めた貧民ではなく、十分な教養を受けたが惣領にはなれない次男坊、三男坊である。 大航海時代のヨーロッパの急拡大も、ペスト禍から回復するために、それまで暗黙裡に行われていた 産児制限を禁止したためである、と。

つまり、今起こっているイスラムとの衝突は、イデオロギー的である以前に、 人口構造の問題である。しかも、この先10年ぐらいは絶対に解決しないということか。 なんてこった。

自爆する若者たち―人口学が警告する驚愕の未来 (新潮選書)
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新潮社
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2014年3月9日日曜日

増補 転落の歴史に何を見るか

増補 転落の歴史に何を見るか 齋藤 健 ISBN4480428267 ちくま文庫

10年まえ、当時の現役経済産業官僚が書いた本。 日露戦争からノモンハン事件までの30年に日本の政治が急速に劣化していった原因を考察した本。 元勲の退場によってジェネラリストがいなくなり、さらに組織が硬直化したことがその本質とのこと。 しかし、ジェネラリストってどうやって教育したらいいんだ? 優秀な若手官僚を省庁間でぐるぐる回したり、一般企業に2,3年送り込んだりすればいいのかしら?

著者は現在比例区の自民党衆院議員。ご活躍願いたいものだ。

増補 転落の歴史に何を見るか (ちくま文庫)
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2013年12月28日土曜日

世界一わかりやすい 「TPP」の授業

世界一わかりやすい 「TPP」の授業 小泉 祐一郎 ISBN4806143162 中経出版

著者は代ゼミで「公民」を教えている講師。世界一わかりやすいというが、本当にわかりやすくてびっくりした。 さすがの手だれである。 賛成論、反対論を整理して提示してくれる。

TPPがどうこう、というよりも日本政府における意思決定の過程にページが割かれているのが特徴。 どうころぶにしろ一筋縄ではいかないということがよくわかった。

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2013年12月15日日曜日

電波利権

電波利権 池田 信夫 ISBN4106101505 新潮新書

2006年に発行されたノビーこと池田信夫の本。 さすがに専門分野の話だけあって、理屈も綺麗に通っていて素晴らしい。 他の分野の言説はいろいろ問題ありそうだけど。

電波帯域の割りつけ直しにかかるコストを全く無視した議論になっているのが気になる。 技術的にも実務的にもすごく大変なはずなのにね。

電波利権 (新潮新書)
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池田 信夫
新潮社
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プロメテウスの罠 明かされなかった福島原発事故の真実: 1

プロメテウスの罠 明かされなかった福島原発事故の真実: 1 朝日新聞特別報道部 ISBN4054052347 学研パブリッシング

朝日新聞の連載記事をまとめたもの。 バイアスは多々かかってはいるのだろうけど、 いくら割り引いて読んでも衝撃的だ。

正直言って、地震と津波で電源喪失してしまったのは、 しょうがないといえばしょうがない。問題はその後の対応。 とても最善だったとは思えない。専門知識がなく、責任を持った応答ができないような人間が 保安院のトップだったりとか、なんでそんなことが起こりうるのか。

人類は原発をうまく運用することが出来るのかもしれない。 でも今の日本政府と東電には無理、ってことか。

プロメテウスの罠: 明かされなかった福島原発事故の真実
朝日新聞特別報道部
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