ザハの新国立競技場が大変な問題になっていたあとごろに書かれた本。 建築業界の不健全さをあばく。おもしろい。

とか見た映画とか
人新世とは、人類の活動が気候変動に影響をあたえるようになった地質年代を指すらしい。ちなみにヒトシンセイと読む。なんか不自然。
資本主義の野放図な広がりが気候変動に影響を与えているので、コミュニティ主導の経済を立て直して歯止めをかけなければならない、という主張はまあ理解できる。
問題はなぜそれに、マルクスを持ち出して来る必要があるのか。マルクスが晩年それまでの主張を変えて環境への影響に言及していた、とかわりにどうでもいい。今時の読者が、マルクスが言ってたことならそうなんだろう、などとありがたがると思っているのか。
これもkindleオンリー。中島聡さんは技術者として信頼している。 わたしはNFTは基本詐欺だと思っているのだけど、中島さんはNFT推しなので、 その理由が知りたくて読んでみた。
どうも中島さんが推しているのは、アイテムのすべての情報をチェーン上に登録する Full on chain のNFTらしい。Full on chain にするためにはデータ量を圧縮 しなければならず、そのためにベクタ化した画像などを扱うようにしている。これなら 確かに、ある程度の意味はありそう。
しかし、世間のNFTの殆どはfull on chainではないので、基本詐欺だという私の意見 は変わらない。
ジャレド・ダイアモンドの「銃・鉄・病原菌」は、文明の繁栄はその土地で得られる自然資源に大きく左右される、という主張だったが、本書はそれとは逆に、長期的な繁栄には収奪的な政治制度ではなく包括的な政治制度が必要であると、多彩な例をあげて説く。 中国の収奪的な政治制度下での繁栄は長期的には持続可能ではない、ということになるが、さて今後どうなるのか。。 日本の官僚組織による企業の支配も結構収奪的になってきているけど、これもかなり不安である。
2007年の本だけど、「オカマの社長」というのは今だとポリコレ的にアウトだと思う。 12年の間にこの辺りは結構変わったなあ。
一応最終巻。なんとなく大団円。ようやく女子大生設定が回収されたか。 事業売却を偽った資金調達、IPOの意味など。勉強になった。
ニセ美術品を使った裏金ずくり、ファンドを使った連結外し、M&Aを用いた粉飾など。 いろんなやり口があるのだなあ。。
まあ、いつもどおり。だんだんネタ切れしてきている感。しかたないけど。。
なぜ主人公萌が女子大生でありながら、新人公認会計士ではなくすでにベテランな感じなのかが 明らかに。なんと商業高校時代に資格をとり、事務所に入所してから大学に行った、という 設定らしい。絶対後付けだな。
しかし会計をごまかす方法っていくらでもあるんだなあ。。こんなの調べきれるわけないよな。
公認会計士ミステリーの2作目。 調べてみたら10年以上前にテレビドラマになっていた。。 絵面が地味そうだ。。
ゆるふわミステリーの体裁で会計士のお仕事というか、会計監査の注意点を教えてくれる 結構実用的な本。そういうごまかし方があるのか!と、大変勉強になる。
でもこの本の一番すごいところは主人公が「女子大生」であるというタイトルにもなっている 設定が、まったく生かされていないところ。キャラ的には28歳ぐらいの姉御肌だしなあ。 なぜこんな余計な設定を入れたのか。
ギリシャの元財務大臣が、オーストラリアに住む娘にあてて書いた経済の本。 基本的に借金は有用で借金がなければ経済はまわらないので、借金を精算しろというのは 間違いだ、という今流行のMMT的な論調。
主張の当否は素人である私にはわからないのだけど、なにより恐ろしいのは、 最後の方にでてきた、経済学者と言われている人たちも実は何もわかっていない、 という話。そうなんじゃないかと思ってはいたのだが。実際全然当たらないし、 何の役にも立ってないんじゃないのか、あいつら。。
話題になっている4つの特別な会社の何が特別なのか、 このような時代に個人はいかにキャリアを築くべきか、を議論している。 面白いのは、よく言われる、プラットフォームビジネスだから特別、という 言い方をしていない点。またreputation が重要だとしていて、 そのせいでuberが5つ目になれない、としている。 Apple製品の魅力は、持つことが繁殖上の利点になるから、というが、 面白いけど日本では誰でも持ってるのでそのような意味はなさないような気がする。 面白かった。
大変おもしろかった。本来の社会主義・共産主義であるレフト1.0は経済の話だったはずなのに、 現在の左派であるレフト2.0 から経済の話がすっかり抜け落ちているのは確かに 不思議な話だし、その経緯が何となく理解できた。 生産性で規定されるGDPの天井を持ち上げるという話と、そこまで至っていない状況から 天井まで持ち上げる話の区別というのも納得の行く議論だ。 経済について詳しいわけではないので、財務省の議論となぜこうも違うのか、 説明が聞きたい。 しかし、最後に提示されている図はかなり絶望的でどうしたものか。