システム障害というよりは、ガバナンスが壊れているからシステムがちゃんとつくれないんだよね。。これでもうだいじょうぶなのだろうか。信じていいのか。次はどこがやらかすのか。

とか見た映画とか
- 2014年発行の1版を大幅改定したもの。1版が本編220ページ程度であるのに対して300ページにもなっている。主な相違点は13章に追加されたニューラルネットワーク、独立した章を与えられた7章のベイズの生成 - 人工知能というとディープラーニングによるクラス分類ばかりがもてはやされるが、人工知能技術を社会に適用していくにはより幅広い考慮が求められる。本書は大学学部での授業を前提として書かれた入門書なので、各章の記述はそれほど深く書かれているわけではない。 - ディープラーニングブーム以前の研究の蓄積をサマリとして学ぶための良書である。
「ゼロから学ぶPythonプログラミング」を講談社様よりご恵贈いただきました。手元にあった、「1から始めるJuliaプログラミング」と。 やはり、0オリジンのPythonは「ゼロから」。1オリジンのJuliaは「1から」。
この2冊かなり好対照でおもしろい。 「ゼロPython」のほうは、フルカラー、チャート式の参考書を読むような、噛んで含めるような近代的なつくり。読者の興味を引くようなサンプルコードをたくさん示している。対象読者は、プログラミング自体が初めての人。
「1Julia」のほうは、ある意味古典的な言語入門書で、ハードコア。興味がある人には十分な情報を与えるが、興味がなければついてこなくていい、みたいな。 対象読者は、すでに2,3個言語を知っているような中級者。
「ゼロPython」、なんでフルカラー240ページで2400円で作れるんだろう?ふしぎ。 Colab前提というのも画期的かも。処理系のインストールは説明するのも大変だし、MacとWindows両方書かなければならなかったりして言語入門書でいつも問題になる部分なのだけどクラウド前提なら全部端折れる。時代。
「ゼロPython」言語入門書としてみるとかなり食い足りないところも。オブジェクト指向は説明されているけど、クラスメソッドについては書かれていなかったり。他にも結構重要な言語コンストラクトが省略されてる。でも、ページ数と対象読者を考えれば妥当なのだろう。
「ゼロPython」サンプルプロジェクトが非常に多彩で面白い。いきなりMecab で形態素解析してみたり、最後はGANまで行ってみたり。どうせ写経になっちゃうので、若干やりすぎな気も。でも、入門者にここまでできることを示すのには有効なのかな。
どうでもいいけど、著者のお名前が、特撮音楽作曲しそう。
On Lisp のPaul Grahumによるエッセイ集。2004年に原著が発行されているが、 Web上のものをまとめたものなので、2000年頃から書かれているものなのだろうか。 ハッカー文化称揚、動的言語大好き、Webアプリバンザイという感じなのだけど、 なんというか2020年からみるとすごく当たり前の事になっているような。。
2000年代初頭だと、Ajaxがでてきたころなので今とは全く視座が違い、 逆に新鮮だった。あの頃と今とでそれほど違っているような気はしていなかった のだけど、思えば遠くに来ていた、というか。
最後のほうで、Pythonではアキュムレータが簡単には書けないというネタが でてくるが、確かめてみたら今も書けない。。3.8で入ったセイウチ演算子でもだめ。 確かにこの辺はPython弱いんだよな。。Juliaならもちろん書けるのだけど。
「数学ガールの」結城浩による、プログラミングに役立つ数学の本。 よくまとまっていて面白い。高校生に読ませたい。
原書は1998年刊。なんと20年近く前の本の翻訳が今頃出るとは。。 角川ドワンゴおそるべし。
計算量をみつもる際に、各オペレーションの最悪値を積み上げるのではなく、 償却という概念を導入して、(メモ化を前提に)オペレーションの履歴全体に 対する計算量を用いる、というお話。 途中からおいて行かれていろいろわからなかった。 サンプルはStandard MLで書かれているが、巻末にHaskell版のコードが付録として付いている。
一部の人の間では名著として知られていた本らしいが、こんな本読む人は英語でも 苦にしないんじゃないか、という気が。。。売れるんだろうか。
Pythonの機械学習ライブラリ scikit-learn を使って、さまざまな機械学習アルゴリズムの使い方を学ぶ。 特徴的なのは、アルゴリズムの詳細には立ち入らず、使い方に重点を置いていること。 とはいっても、ライブラリの使い方だけ説明しているということではなく、 どういうケースにどのアルゴリズムが適しているかを、実例を交えて詳細に論じている。
モデルの複雑さと過剰適合の関係など、機械学習において基本的な概念もわかりやすく 説明している。 特徴量の作り方や、パラメータ調整の実際に関しても詳しく述べられている。 特に、特殊な扱いが必要なテキスト処理の基礎も示されている。日本語に適用するには、形態素解析 など一手間かかるが、これ一冊でゆるい卒論ぐらいまではカバーできそう。 scikit-learnも国内ではまだあまり流行っている感じではないが、すごく良くできているので、 今後普及するのではないだろうか。
縁あって、翻訳させていただいた。Pythonで機械学習という本はたくさんあるけど、 その中でもなかなかの良書かと。よろしければぜひ。
おそらく、RECONFあたりの人々を集めて書いたと思われる、FPGAの教科書。 単なるFPGAの使い方ではなく、FPGAの短所と長所、使い所が平易に詳しく語られている。 さすがである。
こういう共著本だと、好き勝手に書いたものを整理しただけ、というケースもままあるのだけが、 この本は、ちゃんと章立てを設計してからそれぞれの著者に割り当てた感じで破綻なくまとまっている。
FPGA技術者にとっては、読んですぐに役に立つわけではないが、 読んでおくべき本なのではないか。
Kindle unlimited で。ITパスポートの勉強を兼ねて。なかなか参考になった。
「シンギュラリティ」という言葉を流行させた本。 正確には「ポストヒューマン誕生」という2005年に原著が書かれたものがあり、 そこから再編集した日本オリジナルの「エッセンス」版ということらしい。
「シンギュラリティ」の定義は人によって違うのでよくわからなかったのだが、本書ではあまり明確な定義をしていないように思える。 テクノロジーが急速に発展することで、社会、人間のありようが変わってしまう、そのような点とのことだが、 具体的にはなんなんだ。テクノロジーが新たなテクノロジーを生み出すことで指数関数的に 発達が促されるとかいう感じらしいが。。
なかみは、SF読みにとってはお馴染みの未来図の一つなので、特に違和感はない。 が、あまりにも楽観的すぎるように思える。ナノマシンに期待しすぎなのではないかという気がする。 そもそも、原著から10年たって既にかなりの予想がはずれているし。 この本の予想があたるなら、シンギュラリティを拝める時期まで運が良ければ生きていられるだろう。 ぜひ見てみたいものだが、さて。
おもに、SymPyパッケージを用いて数学に親しもうという本。 代数を勉強している中学生、高校生あたりにおすすめ。
わたしもPC-8001で方程式のグラフを描いてみたりしたものだなあ、などと 思いだしたり。SymPy + matplotlib だと強力すぎてプログラミングの 勉強には全然ならないような気がするけど、数学の勉強にはこちらのほうが良いのだろう。
この本の範囲では大したことをしてないけど、SymPyは実は相当に強力で 微分積分もできるし、連立方程式も扱えたりするらしい。 GUIが弱いけど、機能としてはMathematica並だ。 本格的にいじってみると仕事に使えるかも。。