「女王様でも」「タイムアウト」「スパイス・ポグロム」「からさわぎ」の五編を 収めた短編集。「女王様でも」「最後のウィネベーゴ」は別の短編集で既読。 「タイムアウト」は、一応タイムマシンものなのか? 「スペイス・ポグロム」は異星人を迎えて豪快に混乱する「ソニー」という名の 宇宙ステーションでのドタバタ。 「からさわぎ」は文庫化されたさいに追加された短編。
2016年3月9日水曜日
ヒトでなし 金剛界の章
娘を失い、妻と別れて、ヒトでなしになった男が、昔の同級生や、自殺しようとしていた女、 兄貴分を殺してしまったチンピラを救う。救ったことになってるのかよくわからないが。。 娘が亡くなった経緯が、胸糞だが、一気に読んでしまった。
全てに執着を失った状態というのは恐ろしい。 しかし、仏教の悟りというのは、本当にこういうものなのかもしれないな。。
2016年3月7日月曜日
探偵部への挑戦状 - 放課後はミステリーとともに2
鯉ヶ窪学園探偵部の副部長、霧ヶ峰涼を主人公としたシリーズの2。ややこしいことに、探偵部ものには3年生の二人と赤坂通を 中心とした連作と、2年の霧ヶ峰涼を主役に据えた連作の2系統あるらしい。この短編週では赤坂通も 活躍(?)する。
何も考えずに読めるので好き。だけど、このシリーズ続きはないらしい。残念。
実業之日本社
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2016年3月4日金曜日
脳のはたらきのすべてがわかる本
脳に関する知見をまとめた本。 2002年の本なのでちょっと古いのかもしれない。 上下2段組みで400ページ近いので量はたっぷりすぎるほど。
ふつうなら、たんなる「性格」や「才能」と評価されるようなことが、 脳の器質的な変異によって引き起こされていることに驚く。 あまりにいろいろな事例がでてくるので、多くの人の脳が「正常」の範囲内で 動作していることのほうが驚くべきことのような気がしてくる。
空襲警報 (ザ・ベスト・オブ・コニー・ウィリス)
本国で発売されたベスト短編集を2分冊にしたもののシリアス編。コメディ編の「混沌ホテル」と対になっている。
核戦争後の世界でひっそりと暮らす家族を描く「クリアリー家からの手紙」、 二次大戦下のロンドンに赴きセントポール大聖堂を爆撃から守ろうとする、オックスフォード大学史学部ものの一編「空襲警報」、 ロンドンの地下鉄に吹く風に滅びの臭いを感じる「マーブル・アーチの風」、 3組の夫婦のエジプト旅行が徐々にホラーになっていく「ナイルに死す」、 犬が死滅し、キャンピングカーも滅ぼうとしている世界を描く「最後のウィネベーゴ」の5編。 なんというかみごとな技巧。
早川書房
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