そうそうたるメンバーによるアンソロジー。単行本に再録されていた瀬名秀明の「不死の市」は、本人の意向で省かれている。残念。 巻頭の冲方丁の話はどこかで読んだな。。
KADOKAWA/角川書店 (2016-02-25)
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とか見た映画とか
そうそうたるメンバーによるアンソロジー。単行本に再録されていた瀬名秀明の「不死の市」は、本人の意向で省かれている。残念。 巻頭の冲方丁の話はどこかで読んだな。。
自らも悲しい物語を背負う「おちか」が、もちこまれる百物語を聞く「三島屋変調百物語」シリーズの3冊目。 「魂取りの池」「くりから御殿」「泣き童子」「小雪舞う日の怪談がたり」「まぐる笛」「節気顔」の6話。 「泣き童子」がこわい。「まぐる笛」なんかはほとんど怪獣映画のノリ。いや違うな、イメージ的には もののけ姫か。
先日まで東京新聞で連載してたから、まだまだ続刊がでるだろう。楽しみ。
Wシリーズの5作目。ウォーカロンが隠れ住む里があるという情報にしたがって、 ハギリ、ウグイ、アネバネの3人は南アフリカにやってくる。 発見した隠れ里では、ウォーカロンの一部が肉体を捨てて マトリックス的な仮想世界に移り住んでいた。3人はその仮想世界にとらわれてしまう。
この話はどこに向かってるのかなー。とりあえず2冊先まではタイトルがきまっているようだ。
AIにはBIが必須、と説く。 たいへんおもしろかった。 理性的にはこれしか解はないのだが、さて、うまくいくのか。 日本だけで導入すると、高所得者が海外に行っちゃうだろうから、 世界的に導入しないといけないのだろうな。。
イーガンによる直交三部作の一作目。 われわれの宇宙とは物理法則が少しだけ違う世界。 女性物理学者の主人公ヤルダの住む世界は「疾走星」の脅威にさらされる。 主人公達は、山全体を都市ロケットとして空間方向に打ち出し、 逆ウラシマ効果で何世代分もの時間を稼ぐことで、疾走星への対応策を考えるという大技にでる。
主人公たちの種族は、手や足を本体から任意に生やすことができたり、 自分の体表に図や式を描いたりすることができる。これは便利。 わたしの脳内ではバーバパパで再生されている。
時間を遡って10年間滞在して歴史を改変して、さらに11年遡行する、という方法で 人類をよし幸せにしようとするロボットの集団「ガーディアン」が来訪。 一部の人間に過去の自分からのメッセージを届ける。 その一人として選ばれたSF作家山本弘は、コンタクト用美少女ロボットのカイラのせいで 離婚の危機に。さらに、別の未来からやってきた「エクセキューショナー」が現れ。。
2011年の星雲賞受賞作。 かなり「山本弘」の内省的な話になっていて、それがよいやら悪いやら。
第2次世界大戦における日本軍の意思決定課程をひもとき、 「失敗」の理由をさぐる。評判に違わず、面白く、絶望的な気分になる本だった。
取り上げられているのは、戦略的なレベルではなく戦術的なレベル。そもそも戦略的に大失敗だった わけだが、そこから取り上げると話がすすまないからか。1章で6つの作戦について論述し、 2章3章で総合的に議論するという構成。6つの作戦は、ノモンハン、ミッドウェー、ガダルカナル、 インパール、レイテ海戦、沖縄戦。
中身に関してはすでにあちこちで議論されているのを読んでいるのでそれほど あらためて新しい知見はないが、指摘されている問題点が今も大企業や 霞が関の上の方でそのまま残っているようで絶望的な気分になる。