世界からバナナがなくなるまえに: 食糧危機に立ち向かう科学者たち
ISBN4791770056
青土社
- すべての生き物は寄生虫や伝染病との軍拡競争を行っており、常に進化を続けなければならない。 いわゆる「赤の女王仮設」。
- しかし商品作物は純化された系統であり、変異の余地がない。しかも単一の品種、場合によっては 遺伝子的に全く同一の個体を大量に育成するため、ひとたび伝染病に羅患すると、全滅する 可能性がある。アイルランドでのジャガイモが好例。
- 当然、意図的な攻撃にも脆弱。コーヒープランテーションで実例があるように、テロが容易に行える。
- 寄生虫に関しては原産国では寄生虫の天敵がいてバランスが取れていたのに、作物を移入する際に 生態系から切り離してしまうため制御できなくなる場合がある。このような場合には、天敵を移入することが 有効な場合もある。
- 病原体などへの抵抗力が強い種を育成するには、変異体や近縁種が多数存在する原産国で 多くの品種を採取し、それらを用いた育種を行う必要がある。しかし、これについては十分な 体制が取られておらず、いまも多くの種が絶滅している。
世界からバナナがなくなるまえに: 食糧危機に立ち向かう科学者たち
posted with amazlet at 19.02.24
ロブ・ダン
青土社
売り上げランキング: 5,097
青土社
売り上げランキング: 5,097
0 件のコメント:
コメントを投稿