読書感想文って、実は論文より難しい。 論文には典型的な構造(私のジャンルだと、 はじめに -> 背景 -> 提案 -> 評価 -> 議論 -> 関連研究 -> おわりに、とか) があって、それにそって章立てして埋めていけば、初めて書く人でも それほど外すことはない。 一方読書感想文は、フリーフォーマット。章立てすることもできないので 構造を意識して書くこともできない。これはキビシイ。
この本は、読書感想文の苦手なお父さんが、読書感想文の苦手な子供に教えるための本。 コンクールとかを狙うのではなく、原稿用紙3枚を何とか埋めるためのテクニック、 という位置づけで好感が持てる。読書感想文の苦手なお父さん向けなので、 なにしろ薄くて字も大きかったり。
技術的には、本の選び方とか、 あらすじと感想を交互に書いて3回ぐらい繰り返したらまとめに大きい感想を 書きましょう、とか具体的。なんとなく経験的に知っていることだけど、 言語化されているのは貴重。来年の夏、また子供の読書感想文と戦うときに 読み直したい。