当代きっての言葉遣い師、神林長平による「言葉」をテーマにした短篇集。 ワーカムと呼ばれる言葉を紡ぐ手助けをする機械に、「私を生んだのは姉だった」 という一文の入力を断られたことから始まる「綺文」など9編。
それぞれ舞台設定は違うがどれも言葉の世界を変容させる力に焦点をあてている。 日本SF大賞。
とか見た映画とか
当代きっての言葉遣い師、神林長平による「言葉」をテーマにした短篇集。 ワーカムと呼ばれる言葉を紡ぐ手助けをする機械に、「私を生んだのは姉だった」 という一文の入力を断られたことから始まる「綺文」など9編。
それぞれ舞台設定は違うがどれも言葉の世界を変容させる力に焦点をあてている。 日本SF大賞。
マイルズ・ヴォルコシガンのシリーズ。 バラヤーとは微妙な関係が続くコマールで、 太陽光を補うためのミラー衛星が破壊された。 皇帝直属聴聞官として調査に乗り出したマイルズは、 筋ジストロフィーの夫の支配に苦しむエカテリンという女性と出会う。
毎度毎度、女性に惚れ、いい雰囲気になり、でもふられるという、SF版「寅さん」の様相を呈していた このシリーズだが、とうとう彼に春がきたのか??次作が待たれる。
しかし、これ、300ページ足らずで1000円超 で上下。ちょっと高すぎるような。この厚さなら1冊に合本でいい。
柔道創世を描く格闘技小説、天の巻の完結編。 武田惣角の沖縄武者修行、唐手対四郎、横山作次郎対中村半助などなど。熱い。
めずらしくちゃんと終わっていてなにより。やればできるんじゃないか! まあ、まだ天の巻だけだけど。。。 地の巻では前田光世から木村政彦対力道山まで描くという構想らしいが、 いつになるのやら。夢枕獏先生、頑張ってください。
タイトルがこんななので、スカイ・クロラのシリーズかと思ったら全然ちがって、 剣豪小説(?)だった。 十数年間にわたって山中に隠遁する老剣豪と暮らしていた主人公ゼンは、 老剣豪の死によって山を降り、 初めて目にする広い世界で剣を磨く。
剣禅一如という言葉があるが、この話もどっちかというと禅の話しなのかもしれない。 主人公の名前もゼンだしな。タイトルは「The Void Shaper」。「空虚を形作るもの」 ぐらいの意味か。禅に元ネタがあるのかもしれない。 2作目ブラッド・スクーパも出ているらしいので、読まなければ。
いわゆる柔道の創世記の物語、第3巻。講道館の名を天下にしらしめることになる警視庁武術試合での 横山作次郎、保科四郎らの死闘が描かれる。さらに、四郎が「御式内」を見せたことから、 「梟」を名乗る唐手使いが講道館の門下生を狙う。
横山作次郎、キャラたちすぎ。私の脳内ではドカベンの岩鬼でレンダリングされている。 保科四郎もなかなか。他の対戦相手のキャラもそれぞれすばらしいのに、 本来メインキャラであるはずの嘉納治五郎のキャラが全く立っていないのは一体どうしたことか。。。 しかし、武田惣角は怖い。。
貧困地帯の高校にリクルータを送り込み、大学進学の奨学金を餌に 新兵募集を行う米軍の病理をルポ。社会保障を削り、事実上の選択肢を 削った上でのリクルートは、ほとんど貧困層だけを対象とした徴兵制みたいなものだ。 無事帰還してもPTSDに悩まされ、 まともに就職することができないものも多いという。 米国の弱者が、中東に行ってさらに弱者を叩くという構図。 おそろしい。
ルポとしてみると、臨場感はあるけど感情的に書きすぎていて、読みにくい感じ。 そこがいいところなのかもしれないけど。