2019年11月30日土曜日

ゴジラ映画について

アマゾンプライムでとりあえず3期28作品全部見たので感想。 あ、イグアナゴジラことエメリッヒゴジラ、渡辺謙も出てギャレゴジ、シンゴジラも見た。

ゴジラシリーズは大きく、 1954年から1975年までの最初期の1作目から始まる第一期15作、 1985年から1995年までの沢口靖子ゴジラから始まる第二期7作、 1999年から2005年までのいわゆるミレニアムシリーズの第三期6作に分かれる。 この他に洋物ゴジラ、シンゴジラなどの単発物がある感じ。 なんというか、シリーズと言いながら連続性が特にないと ころにまずびっくり。 シンゴジラなんかは完全に未知の生物という扱いだけど、初代ゴジラだけは来たことのある世界、というのも結構多い。

まあ、初見でならともかく何度もきてる世界で圧倒的に蹂躙されるというのも 逆にリアリティがないのでそれも当然か。復興も追いつかないし。 1作目の直接の続編になる2作目では、東京がやられてるので大阪に首都が移転してる。 で大阪がやられる。 毎年ゴジラが来て首都がやられてたら、日本から町がなくなっちゃう。

第一期後半は怪獣プロレスと揶揄されることも多いが、どちらかと言うと、SFスパイアクションに怪獣が出てくるだけ、と言う作りのものもおおいように思う。基本007なんだけど怪獣が出る、みたいな。 こうして通してみるとSFアクションのファイナルウォーズが突発的に現れた作品なのではなく、第一期後半の流れを組む正統な作品だったことがわかる。 とはいえあの公開時期にあんな映画の需要はなく、結果として時代に合わない奇天烈 な作品になってしまっていることには違い無いが。

怪獣のキャラクターに連続性がないのも驚きだった。 ゴジラそのものが人類の味方になっちゃったりするから無理もないけど。 キングギドラも、宇宙人の尖兵だったり、未来人の使役する何かだったり、日本を守る三怪獣の合体したものだったり。 モスラは割と一貫して人間の味方。単独映画では違うらしいけど。 アンギラスは2作目でゴジラに殺されてるのに、いつのまにか舎弟みたいになってて笑える。

メカゴジラも一期目では地球侵略を企む宇宙人の作った対ゴジラ兵器だったけど、 2期目、3期目では人類のが作った対ゴジラ兵器になってる。

ゴジラが全く出てこない、というかゴジラが映画の中にしかいない世界の「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」には 驚いた。これゴジラ映画なのかと。

第二期、第三期はリアルタイム世代なのだが、映画館ではひとつも見てない。 身の回りでは完全に子供騙し扱いされていた。一方ガメラ3部作は全部映画館で観てるし、 実際観賞に耐えるものだった。

正直言って二期三期を改めて見直しても大人の鑑賞に耐えるものは数えるほどしかない。 何で観ているのがきついかというと、特撮レベルももちろんあるのだけど、 脚本の練り不足なのだろうと思う。あきらかな矛盾が放置されていたり、 自衛隊側の作戦があまりにも杜撰だったり登場人物の行動が突飛 だったりするので、そこが気になって観てられないのだ。 毎年決まった時期に作ることのキツさはあるのだろうけど、 もう少し金と時間をかけるべきではなかったか。 杜撰に作ることでブランドを毀損したと思う。

シンゴジラは疑いなく傑作だと思うけど、続編は作れないだろう。 ゴジラが日本の生み出した偉大なミームであることは間違いないので、全く別の方向で作り続けてほしい。

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