実践 F# 関数型プログラミング入門 ISBN4774145165 技術評論社
マイクロソフトの関数型言語F#の入門書。.NETフレームワーク上で動作するOCamlの一種だと思えば当たらずとも遠からず、といった感じ。型推論の一部が違っていたり、Python流のオフサイドルールで構造を記述できるというあたりが相違点か。
いずれにしろ、Windows環境を使っていない人がわざわざ使ってみる意味はなさそう。言語として独自の特徴があり、Linux環境でもMonoを使ってでも使ってみる価値のあるC#とはそのあたりが違うかな。
書籍としては平易な入門書。全く関数型言語のことを知らない人にむけて0から書いている感じ。しかしこういうレベルの入門書ってF#のような言語に需要あるのかなー。C#やJavaなら、授業や仕事で仕方なく使うという人がいるだろうから平易な入門書がひつようだろうけど、わざわざF#をいじってみようという人なら、ある程度はWeb上で調べちゃうと思うので、もう少し高度な内容にしてもいいと思うのだけど。
荒井 省三: いげ太
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こんばんは。共著者のいげ太と申します。
返信削除> Windows環境を使っていない人がわざわざ使ってみる意味はなさそう。
確かに、Linux 環境であれば、OCaml や Haskell など、ほかにも魅力的な言語がありますから、そちらを使ってしまうというのもあるかなーと思います。
ただ、といって F# に独自色がないわけではなく、たとえばよく訓練された OCaml 使いの方ほど「F# って OCaml をベースにしてるとはいえ、けっこう違うよね」とおっしゃられていたりして、それぞれに独自性を持った言語だと思っています。
> わざわざF#をいじってみようという人なら、ある程度はWeb上で調べちゃうと思うので、もう少し高度な内容にしてもいい
その役割は「プログラミング F#」に任せて、本書は関数型初心者の方にも楽しんでいただけるようにと書いたものでして、むしろそう思っていただけることは著者としてはありがたいです;-)
また逆に言えば、そのような高度な内容こそ Web 上で議論されていってほしいな、という願望もあります。まだまだ発展途上の言語とそのコミュニティですが、ぜひぜひ今後ともご注目いただければうれしいなと思います。
最後になりましたが、すてきなご感想をありがとうございます。