99%の誘拐
ISBN4062747871
講談社文庫
5歳児が誘拐され、父親は会社を手放して身代金を払う。父親の会社は大会社リカードに 吸収合併される。 その20年後、かつて誘拐された慎吾は成人し、リカードの研究員となっていた。 20年前の身代金の行方が明らかになったことから、真実を推知した慎吾は コンピュータと電子機器を駆使して、リカード会長の孫を「誘拐」する。
1988年に発表された作品なのだけど、合成音声を用いた脅迫電話や コードレスホンを乗っ取ってのアクセスなど、当時としてはそうとう斬新だったのでは ないだろうか。今はコードレスホンはデジタル化されてるから成立しないだろうけど。 GPSと携帯ネットワークによる常時アクセスが当たり前になった今ならどういうトリックに なっただろう、と考えてみるのも楽しい。
著者の岡嶋二人は、1980年代に活躍した井上夢人と徳山諄一の合作ペンネーム。 ほかには、「珊瑚色ラプソディ」しか読んだことがない。 どちらも品がよく、面白かった。他のも探してみよう。井上夢人の作品も。
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