原子力戦争
ISBN4480428461
ちくま文庫
1970年代に書かれた、ドキュメント・ノベル。バックグラウンドはドキュメントだけど、ディティールはフィクション、ということなのか。原発を民間企業がリードするか、通産省がリードするかの争い、米国の2つの原発開発企業間の争い、さらにはそれに割ってはいろうとする西ドイツの企業、原発からなるべく多くの金を引き出そうとする近隣住民、愚かな国民を導いているという態度を隠さない通産官僚、危険性を知らされずに搾取される現場の下請け労働者。
時代は違うけど構図は驚くほど変わらない。福島第一の原発は、このころにはすでにあり、このころから故障しがちだったらしい。笑えない。40年近くたっても核廃棄物の最終処分先が決まってないなんて、このころは想像もしなかっただろうなあ。
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