言語の脳科学―脳はどのようにことばを生みだすか
ISBN4121016475
中公新書
言語の獲得に関する脳科学の知見を紹介した本。2002年発行。毎日出版文化賞を受賞している。 いろいろわかっていることが書かれているのだけど、 肝心の、チョムスキーのいう文法に対する制約がどこから来ているのかに関しては、 まだまだなんにもわかっていない、ということがわかった。10年以上前の本だから今は もう少しわかっているのかもしれないけど。
言語に関する研究の難しさは、動物では実験できないことで、これは ナチスみたいな人体実験でもやらない限り、いかんともしがたい。 本当に解明できる日が来るんだろうか。
手話を母語とするろう者の使う「日本手話」は独自の文法を持つ自然言語だ、というのに 驚いた。中途ろう者が主に用いる日本語を直訳したような「シムコム」は自然言語ではなく、 お互いに意思疎通も難しいとのこと。統一したほうがいいんだろうけど、日本語話者にとって日本手話を 学ぶのは英語を学ぶのと同じぐらいの障壁があるのかもしれないあ。。
言語の脳科学―脳はどのようにことばを生みだすか (中公新書)
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酒井 邦嘉
中央公論新社
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