2017年5月20日土曜日

猟師の肉は腐らない

猟師の肉は腐らない 小泉 武夫 ISBN4101259461 新潮文庫

「味覚人飛行物体」を自称する小泉武夫が、茨城と栃木と福島にまたがる八溝山中に住む 山人「義っしゃん」を訪ね、山人の生活を書き記したもの。 夏と冬の訪問が書かれているが、 夏にはヤマカガシに噛まれ、アシナガバチに刺され、冬には 犬のクマが 手負いのイノシシにやられて重症を負うなど、波乱万丈である。

前も同じ著者の本で気になったのだが、この人は、幼虫と蛹を区別していないような。 カブトムシの蛹を食べたという部分は描写をみると幼虫のようだし、 中国で食べたという「セミの蛹」に至っては、不完全変態のセミには蛹という段階がそもそもない。 クサギカメムシのウジ状の幼虫を食べた、というはなしもあるが、カメムシも不完全変態なので、 ウジ状の幼虫という段階はない。なにか別の虫だったんじゃないかという気がする。 これだけ博覧強記なのに、虫まわりだけいい加減というの不思議な話だ。

猟師の肉は腐らない (新潮文庫)
小泉 武夫
新潮社 (2017-03-29)
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