産んではいけない!
ISBN4101161313
新潮文庫
出産と育児のさまざまな社会的なコストが,母親にのみのしかかっており,それが少子化の原因だ,ということを喝破した好著.実際,日本(の少なくとも東京近郊)は子育てには最悪だ.社会的なシステムもさることながら,いわゆる「世間」が子連れに理解が無さ過ぎる.子連れでアメリカとフランスにショートステイしたことがあるが,どちらでも,次世代を育てることが社会的に必要だと言うことが,共有されていた気がする.日本という国のシステムは緩慢に自殺しているようなものだ.
そもそも,核家族で子育てするのはいろいろな意味で無理なのだと思う.昔のように大家族で育てるか,フランスのように社会全体でフォローする仕掛けをつくるか,二択.現状からだと,後者しかあり得ないと思うのだが,どうもそういう方向には向かっていないんだよなあ.
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