量子真空
ISBN4150116741
ハヤカワ文庫SF
「啓示空間」の直接の続編.「カムズ・シティ」の登場人物もでてくる.主人公のひとりクラバインは,短編集「火星の長城」のいくつかでも主役を張っているらしいが,未読.
「啓示空間」のラストでシルベスタが注意を引いてしまったため,「インヒビター」が来訪.衛星を分解して怪しげな恒星攻撃兵器を組み立て始める.クーリとイリアは,リサーガムの住民を救い出そうと奔走する. 一方連接脳派も,インヒビターに対抗すべく,「啓示空間」の「隠匿兵器」を取り戻そうと動き出す.連接脳派のひとりクラバインは,連接脳派をはなれて,独自に隠匿兵器奪還に動く.
原題は「Redemption Ark」直訳すれば「贖罪の箱船」.別にこれでよさそうなものだが,漢字4文字にしたのは「啓示空間」との連続性を重視したのか.
亜光速での追跡と戦闘は読み応えあり.しかし,結局のところ何も解決してない? 「マドモアゼル」は結局なんだったんだ,とか,人類は結局どうなるんだ,とか.続刊に期待.
なにはともあれ,分厚い.1200ページ.1600円(税別).大学生のころよく食べた超大盛りの「スーパージャンボやきそば」を思い出した.もうお腹いっぱいなのにまだ1/3か,とかいう感覚がよく似ている.さすがに訳者のあとがきでもこの分量は言及されている.分冊にすると合計価格はさらに高価になるので我慢してくれ,とのこと.しかし,持ち歩きにくい...
物理の話かなと思って、釣られてしまいました。
返信削除違うじゃん。