2015年1月23日金曜日

恐竜はなぜ鳥に進化したのか―絶滅も進化も酸素濃度が決めた

恐竜はなぜ鳥に進化したのか―絶滅も進化も酸素濃度が決めた ピーター・D. ウォード ISBN4163699600 文藝春秋

地上の酸素濃度は過去において大きく変動しており、その変動が引き金となって進化が引き起こされた、と説く。 そもそも酸素濃度が大きく変動しているというのが驚きだ。 プレート移動による鉱床の引き込みや、木質層の埋没によるらしい。

もうひとつ驚いたのは、鳥の肺の構造。哺乳類の肺は肺そのものが拡大、縮小して吸気、排気するが、 鳥の肺は隔壁型といって一方通行のシリンダーになっていてそれ自体は稼働せず、 吸気された空気は肺後方の気嚢に一度蓄えられてから前方の肺をとおして排気される。 このため、鳥の吸気効率は哺乳類よりもはるかによいらしい。 この機構は恐竜時代に、低酸素時代への適応として進化したのではないか、という。

どのくらい定説となっているのかわからないが、とても面白かった。

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ピーター・D. ウォード
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