山田正紀が書いているというので期待していたのだけどちょっと期待はずれだったかな。記憶がガンガン改ざんされる攻殻の世界を小説というメディアで書くのはなかなか難しいのかも知れない。戦闘シーンも単調、というか攻殻っぽくない。短い割に登場人物が多すぎるのかも知れない。夢にしか出てこない幻の息子、というイメージは幻想的でよい。
あと、オリジナルの攻殻と微妙にサイボーグの設定が違ってるんじゃないかな。攻殻の世界では脳はそのままで、義体はメカ中心で構成しているのだと思うのだけど、この世界では脳は計算機に置き換えられていて義体のほうはバイオ系らしい。まあ、独立した話だと思えばいいのだけど。
文中、Availability が Abailability になってる。編集者の責任だな。
徳間書店
売り上げランキング: 483671