ソーシャルネットワークなどの今日的なデータの多くがグラフ構造を持つことから グラフ処理が注目されている。グラフ構造は単純なノードとエッジからなる構造 であるため、RDB等でも当然表現することは可能である。 しかしグラフに最適化されているわけではないため、データ格納の効率と それを用いた処理の効率は良くない。この問題を解決するためにグラフを ネイティブなデータ構造としてもつグラフDBが幾つか提案されている。 いわゆるNoSQL DBのうちの一つのジャンルである。
タイトルからすると、一般的なグラフDBの話のような感じだが、実際には グラフDBの一つであるNeo4jとその検索言語であるCypherに特化して書かれている。 Neo4jのクラスタリングの話題なども出てくる。 3人の著者はNeo4jを作っているNeo Technology社のひとなので当然ではある。 なぜNeo4jの本じゃなくてグラフDBの本として企画されたのかはなぞ。
構成はフラットな7章構成。全180p 強。
1. イントロ 約10p 2. グラフデータ格納方法の選択肢 約15p 3. グラフによるデータのモデリング 約40p 4. グラフデータベースのアプリケーション 約60p 5. 実世界にあるグラフ 約35p 6. グラフデータベースの内部構造 約20p 7. グラフ理論を用いた予測 約20p A. NOSQLのオーバビュー
6章の内部構造が興味深い。なぜRDBよりもこちらの構造のほうが グラフ処理に適しているのかがわかる。 アペンディクスのNoSQLの分類もよくまとまっている。
Oreilly & Associates Inc
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