膚の下
ISBN4150308810, ISBN4150308829
早川書房
神林長平の、「あなたの魂に安らぎあれ」、「帝王の殻」に続く、火星三部作の最終巻。 地球人は汚れた地球をはなれ火星に入植、地球が浄化されるのを待って地球に帰還する、というのが大きい背景ストーリー。 ややこしいのは、時系列がこの順と逆になっていること。つまりこの「膚の下」が、物語の起点で 地球人が地球を離れる前のお話になっている。「あなたの魂に安らぎあれ」の 地上の人間が動物になってしまうラストシーンの理由がようやく分かる。
主人公は人造の兵士(アートルーパー)慧慈。様々な勢力との交流、交戦を通じて成長し、 創作者である人類の庇護をはなれ、独立した存在として歩き出すさまを描く。
まあ、この話に限らないのだけど、いくらなんでも最近のSFは長すぎると思う。 長いからこそ書けることがあるのはわかるのだけど、ここまで長い必要があるかなあ。。
下巻に付いている笠井潔氏による解説というか小論はよくまとまっていて 個人的には興味深かった。けど、amazonの評価ではそう思わない人もいるようで。。 むずかしいよね。
膚(はだえ)の下〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)
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神林 長平
早川書房
売り上げランキング: 115842
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