2009年8月11日火曜日

グーグルとウィキペディアとYouTubeに未来はあるのか

グーグルとウィキペディアとYouTubeに未来はあるのか アンドリュー・キーン ISBN4901679856 サンガ

副題「Web2.0によって世界を狂わすシリコンバレーのユートピアンたち」.著者は,もともとWeb2.0系の音楽サイトを立ち上げて,売り抜けた成功者.本書の趣旨は,ユーザが作成した無料で低品質のコンテンツが氾濫することで,プロの高品質なコンテンツの市場がなくなり,結果として人類の文化水準が低下する,ということ.

まさにその通りのことがおこるだろう.ニコ中(ニコニコ動画中毒)の友人はこれこそが,未来の文化創造だ,みたいなことを言うが,アマチュアの中の上ぐらいのレベルをお互いにほめ合っているようにしか見えない.

とはいえ,ネット以前の文化消費活動が正常だったかというとやっぱりなんかおかしかったわけで,たとえば現在のレコード業界,映画業界の凋落は自業自得の側面も多々あるような.時間が経てば落ち着くところに落ち着くと思うのだけど,それまでプロフェッショナルが生き延びていられるのかどうか.

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