遠野物語remix
ISBN4046532777
角川学芸出版
よく知られた民俗学の古典である柳田國男の遠野物語を、京極夏彦が現代語訳。 remixというので、もうすこし原典から離れたものになっているのかと 思ったらかなり忠実な引き写しになっている。 オリジナルの遠野物語も、明治末期に刊行されているので、仮名遣いをのぞけば 別にそんなに読みにくいものではない。わざわざ現代語訳する意味あるのだろうか。
原典は、現地での聞き書きを記録したものなので、 小説というか物語という観点でいうと、落ちも脈絡もないようなものばかり。 そのへんを京極夏彦が怪しくまとめて、物語として編み直すという企画なのかと 思ってたのだけど、そういうものではなかったのは残念。 まあ、京極夏彦が消化したものは今後の作品に反映してくれるのだろう、ということで。
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